「当麻は私が死んだらどうする?」

唐突に真波に聞かれた質問。
誰もが一度思うこと
もちろん、真波が死んだら僕は悲しい。でも、どうしてそんなことを聞くのだろうか。

「ねぇ、寂しい??」

「寂しくないし!...」

見栄を張る癖、直せばいいのに。
だけど、男ならば好きな人の前では見栄を張りたい。

「昔の当麻だったら泣き叫んでただろうな〜『嫌だ嫌だ!』って」

笑いながら真波は昔の僕の真似をする。
僕は昔、小学生の頃いじめにあっていた。みんな自分がいじめられないよういじめっ子の味方になり僕をいじめていた。
だけど、真波は違った。
真波は僕を庇った。どうしてこんなことをするのか、どうしてみんなでいじめるのか、真波は泣いている僕の背中を摩りながら慰めてくれた。
「大丈夫。もうみんなは当麻のこといじめないよ。男の子なんだから元気出しなさいよ!」
と真波の微笑んだ姿に僕は惚れた。

「昔の俺の真似をするなっ」

と言いながら持っていた本で真波を軽く叩いた。

「はいはい、わかりましたよーっと」
真波は少し頬膨らませながら立ち上がった。
もうすぐ流星群が始まる。
何年か前にも真波と見た流星群だ
「よかったね。私たちの生まれた町が田舎で。」

確かに、都会だったらこんな綺麗な星空は見れていなかっただろう。

「そうだな」
と言い立ち上がり星空を眺めた。

無数にある星はまるで宝石のように綺麗だった。