ー瑠羽ー

『そ、んな...轢かれた...?』

まさか...記憶が無いのは男の子を庇って轢かれたからだったなんて...

...っ!なら、その男の子に聞けば、私のことが分かる...?

『お母様、その男の子のお名前はっ!?』

「ど、どうしたのよ急に...」

『その子に聞けば昔の私が分かるはずでしょう!?』

「...ごめんなさい、覚えてないわ...」

『じゃあ...私の記憶は...?』

「...魁羅の社長に聞けば分かるかもしれない」

お父様がぽつりと呟いた

『どうして...?社長は関係ないでしょ...?』

「...同じ業界よ。なにがあるか分からないわ」

確かに...私も社長も家が財閥よね...

それに、過去に会ってるかもしれない

『一か八か...社長に賭けてみます』

「良い結果になると良いわね」

「俺達はずっと待ってるからな」

『ありがとうございます。お母様、お父様』

私はそう言い帰ろうとした

「...待ちなさい」

『どうしましたか?』

「...勘違いしてるようだけど...瑠羽のこと、ずっと大好きよ」

『っ!?は、いっ...私も...愛してますっ!』

...今日は良い一日になったわね