「茉由ちゃん!ご飯一緒に食べよう!」
花恋ちゃんは、私に昼食の誘いをしてくる。
「いいよ!庭で食べよう!」
私は、いつも昼食は、コンビニのサラダ。
花恋ちゃんは、実家から通ってるからお母さんが作ってくれるらしい。
私も、花恋ちゃんも庭に移動しようとしたとき後ろから声がする。

「君たち、うちの学科の女子だよね?」
いかにもパリピそうな男子2人が声をかけてきた。

私、ほんと苦手・・・
やめてほしい・・・

「そうですけど?」
花恋ちゃんが答えていく。
「俺、桜井龍(さくらいりゅう)、こっちが永田功希(ながたこうき)よろしく。」
「あ、こちらこそよろしく。」
花恋ちゃんは答える。

私は、苦手だから柱に逃げる。
「もう・・・男は苦手なんだって・・・やめてよ・・・。」

「お前、心の声漏れてるけど?」

ん?聞いたことある声・・・

私は、顔を上げる。
「あ!!この間の道教えてくれた人!なんでここにいるの?」

その男は、ゆっくり口を開く。
「俺も、お前と同じ学科。お前、男見てないから分かんないんだ。男子苦手、人間苦手なんだろ?見てれば分かる。でも、ほかの人たちは分からないだろう。お前と一緒にいる女もな。」

じゃあ何で、わかるの?
私の心がどうして分かるの?

「誰にも言わないで。しかも、お前じゃない。成瀬茉由。」
「安心しろ。言わない。俺は、朝霞蓮(あさかれん)よろしく。成瀬。」



なんでだろう、なんで私は、男子嫌いなのに名前教えたんだろう。