「ケーキも持ったし、完璧だよね」



昨日の夜にヒロへの愛情込めて作ったケーキ。
カバンの中を見れば、包み紙。
ヒロにぴったりなリストバンドを見つけたから、それがクリスマスプレゼント。



「一応の準備も……」



ヒロの家は普段から誰もいない。
だから、多少の覚悟はしてる。

いままで行ったとき、それらしき雰囲気はあったりしたけどまだなんだよね。
だから、そろそろかもしれないと下着はお気に入りのものにした。



「ヒロとエッチでもしたらヒロはあたしだけをみてくれるのかなぁ……」



なんて、ヒロのことを繋ぎとめておけるならしてもかまわないなんてことさえも思う。
それだけヒロにあたしだけを見て欲しくて必死なんだ。



「あれ?ヒロ?」



ヒロの家への曲がり角に差し掛かったとき、向かい側からヒロが走ってくるのがみえる。



「迎えにきてくれたのかな?」



そう思えばやっぱりこころはすぐに嬉しくなる。