「俺、働いてく」


「はー?今日シフト入ってないじゃん」


「……いいから。柊哉一人で行ってきて」



唯斗はもう一度外したエプロンを腰に巻く。



「はぁ?お前目当てのやついるし……「バカ!それ以上言ったら殺す!」



慌てたように柊哉の口を塞ぐ。



「……合コン?」


「そんなんじゃ……「何嘘ついてんだよ。合コンだろ」



今度は唯斗の言葉を柊哉が遮る。



「……マジで殺す」


「なんだよ、なんで嘘つくんだ」


「うるせーよ!心結には知られたくないんだよ!」



唯斗が顔を赤くするから、あたしの顔も赤くなってしまう。



「柊哉、俺暫く合コンいいわ」


「はいはい」



苦笑いをする柊哉。



「俺目当てとか迷惑って言っといて」


「はぁー。また俺がお前目当てやつの相手すんのかー」



大きくため息をつきながら、お店を出ていく。



「おばさんに言ってくるわ。待ってて」


「うん」



あたしの返事を聞いて、奥に入っていく。