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「あ、カズくん」



悠貴の遠征もあと3日と指折り数えていた夜。
スマホの着信がなった。



「もしもし、カズくん?」


『心結ちゃん、今大丈夫?』


「うん!」


『ありがとう。俺ね、ずっと心結ちゃんにあいたかったんだー』


「え?」



カズくんの言葉にびっくりする。



『悠貴が惚れた女はどんな女なのかなーって。めっちゃいろんな妄想膨らんでたさ』



いったいどんな妄想をされていたのか。
そして、どんな風に悠貴は友達にあたしのことを言っていたのだろうか。



『悠貴の話聞いてたら俺も彼女欲しくなった』


「カズくんならできそう。モテるんじゃないの?」


『いんや。ぜーぶんガクが持ってくから。同じ顔でしょ?あいつの方が女ウケいい性格してんだよ』



双子というのはこういう時になんだか比べられてしまうものなのか。