「俺がガク。で、こっちはカズ。俺ら双子なんだ」


「あ、うん。双子ってのはみただけでわかる」



ただ、今後もあたしはふたりがどっちかなんて見分けつかないと思うけど。



「俺、心結ちゃんのキューピッドだぜ?」



カズくんのほうがニコッとわらう。



「……え?」


「悠貴、俺に間違えてかけたんだよ」


「あっ!!」



そういえば、あの時〝カズ〟とか言ってたような気がする。



「え、でも悠貴とは……」


「俺もガクも悠貴と同じ中学。で、いまは優生さんが通ってた高校」


「……そうなんだ」



お兄ちゃんが通ってた高校ってことはあのサッカーの名門高校に通ってるんだ。



「俺と心結ちゃんの番号一つ違いらしいよ、ほら」



スマホの画面を見せてくる。



「あっ!本当だ!カズくんの末尾が6だ!」



あたしの番号は末尾が3で他は全く一緒だった。



「心結ちゃん、登録していい?末尾3でしょ?」


「うん!カズくんの番号はすぐに覚えちゃうね」