△▽


「ここが、私と花の秘密の場所。」


校内案内の最後に連れていかれたのは校舎の裏。


そこは、みんな、汚いと思って来ないらしい。



さりげなくある石の椅子に座って上を見た。



すごい綺麗。



透き通った緑色の葉。

そこの隙間からキラキラと輝く太陽の暖かい光。

そして、この、自然のにおい。




木と木の間から見える空は雲一つ無く、輝いていた。

なんの迷いもないように輝いていた。

私の今の気持ちをずっと前から知っているような、そんな感じがした。




──まるで、美空のように…




「きれーー…」




私は何分か、その空をただただ見ていた。