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「ここが、私と花の秘密の場所。」
校内案内の最後に連れていかれたのは校舎の裏。
そこは、みんな、汚いと思って来ないらしい。
さりげなくある石の椅子に座って上を見た。
すごい綺麗。
透き通った緑色の葉。
そこの隙間からキラキラと輝く太陽の暖かい光。
そして、この、自然のにおい。
木と木の間から見える空は雲一つ無く、輝いていた。
なんの迷いもないように輝いていた。
私の今の気持ちをずっと前から知っているような、そんな感じがした。
──まるで、美空のように…
「きれーー…」
私は何分か、その空をただただ見ていた。