背筋を、伸ばしたカオリちゃんが言った。 「唯歌は、私の姉です」 カオリちゃんの姉? 唯歌の家族? 血の気が引いた。 「ほんとなのか?」 優が呟くと、カオリちゃんが頷いてから言った。 「事情が、よく分からないんだけど」 謝らないと、そう思いながら、力が抜けて、膝をついて両手も地面につけて言った。