「そうか……疲れてるの気付かなかった。

聞きにくいかもしれないけど、俺のことは何でも聞いていいんだよ。


俺から言わないのは、まだ高校生だから、家のことはまだ絡みたくないからな。

唯歌も桜輪学園なら、多分そうじゃないかな、と勝手に思ってた。

だから、あまり聞かないって、なんとなくそうなってるのかもしれないな。


唯歌が嫌なことはしない。

俺は……唯歌っていう人間が好きだから。


いつでも唯歌を思ってるよ」


唯歌が涙をポロポロ溢して、頷いて胸に飛び込んできた。

膝にしっかり座らせて、首にしがみつく唯歌の背中を優しく撫でた。


「ごめんね、コウスケ」


涙が落ち着いてきたのか、そのまま唯歌が話し始めた。