降りていった二人を見送ってから昌が小声で言った。


「凌凛館高校の芸術科って、かなりのもんだろ?
あいつらの親って確か……」

「デザイナー」

龍が引き取った。


ああ、そっか……


そんな空気が流れた。


「先輩に聞いてみるよ。
アイツらいいヤツだし、本人たちが希望してるからな」


「頼むよ、優。

俺、ちょっと今日は帰る、わりぃな」


お疲れ、と声を聞いて手をあげながら階段を降りた。


家に着くと、6時前。

セーフ、だな、と、思い、リビングに向った。