朝日が射して、目が覚めた。
まだ眠っているミリの顔を、少し起き上がって見つめた。
付き合ってた人が、病気と分かり、あっという間だったと言った。
治ることを祈って、信じて、それでも弱っていく、想い人を、ずっとみていて、寄り添って、亡くして、どれだけ辛かったのだろう。
相手も、辛かっただろう。
これからも、彼を想って泣くのだろう。
俺は、力になれるのか。
ミリは唯歌の代わりではない。
唯歌は、唯歌だ。
16歳の俺と唯歌は、愛し合ってた。
10年が過ぎても、俺はあの時のままの唯歌を愛してる。
ミリを、同じ時を生きていく者として、愛していく。
唯歌、俺は少し、前に進んだよ。