目が潤む。


「でも、功さんが幸せになることはお姉ちゃんが望んだこと。

指輪で功さんを縛りたくないと思う」


時計なのか?音楽が聞こえる。



唯歌、俺は前に進むよ。

俺の指輪、俺の気持ちを込めて、お前にやるよ。
忘れないからな。



指輪を仏壇に供えた。



「唯歌に会えて良かった」

「功さん、ありがとう」


「いや、サイタ家の人にも歌織ちゃんにも唯歌にも

………本当にありがとう」