そして、それが母親ではなく、幸せそうに暮らしてる女の子のに向けられていることに気がつき、その嫉妬が子供のようで、自分にも飽き飽きしていた。
そんな下を向いているときに、一人の女の子が俺の目の前に立つと、声をかけてきた。
「お兄ちゃん…大丈夫?」
「大丈夫。お前は?どうしてここにいるんだ?母さんは?」
その質問にその子はママと離れちゃったのと、平然な顔でいった。
普通は泣くはずじゃ…。と思ったが、その子のたくましさに少し自分が皮肉にも思え、笑いがもれた。
「名前は?」
「あみ!」
その名前にとても驚いた。
まさか、自分の義理の妹だとは。
「母ちゃんがお前を探しにくるまで、一緒に遊ぶか!」
「うん!」
その子の笑顔は昔の俺自身を思い出した。
一緒に遊んでいるうちに、恨んでいたはずの気持ちがいつの間にか消えていっていた。