日が暮れてきても、母たちはこの公園を通ることはなかく、仕方ないので送ることにした。


「お兄ちゃん、あみのお家がわかるの?」


「ああ!俺はスーパーマンだかな」


「スーパーマンなの!?すごーい!」



こんな嘘を信じて、目を輝かせるあみを見ていると、愛しくも感じた。


俺は…こんな子を恨んでいたのか。
情けねぇな。




二人で帰る道で、自分がよく歩く商店街が、両親と手をつないで歩いた商店街に見えて、全てが懐かしく感じる。


「あー!くまちゃん!」


あみが立ち止まり、指を指す方向に目を向けると、クマのぬいぐるみが置いてあり売っていた。

よく父親と通ったオモチャ屋さんだ。
物が違えど、初めておねだりして買ってもらったロボットはもう壊れてしまった。