…………無理だった。
私にしては頑張った方だけど、残り半分が終わらない。
しかも猫くんは意外と頭がいいそうで。
『課題、終わりません。教えて下さい。』
猫くんに、そうメッセージを飛ばしてみた。
もちろんダメ元だ。
しかし、程なくして猫くんからお返事がくる。
『今、家誰もいないし、来る?』
「ええっ!?」
ケータイの画面を見て、驚いてつい声を上げていたとき。
画面が切り替わり、猫くんから着信が。
「も、もしもし」
『来るの? 来ないの?』
「お、教えてくれるの?」
『まあ、わかる範囲なら』
猫くんが……優しい。
「え、え、ありがとう猫くん!!」
『そのかわり』
「………え?」
……そして、私は勉強道具を持って、猫くんのお家にお邪魔している。