「…でもね、玲央が好きだから、玲央が陽愛のこと好きなんだっていうのもすぐにわかったよ」
「………」
「あんなにアピールしてるのに、陽愛全然気づかないから、何度あんたにイライラしたことか」
「うう……」
いや、本当にわかんなかったんだよ…。
悪いとは思ってるけど、まさか梨乃が玲央くんを…
だとしたら、この話は逢梨乃にするべきじゃなかったんじゃないか。
新たなモヤモヤが私の脳内をどんどん覆っていく。
「もう、陽愛？」
「へっ！？」
「あんた今、『こんな話、梨乃にしちゃいけなかった』って思ったでしょ？」
「え、梨乃、すごい、やばい」
「何年あんたと幼なじみやってると思ってんの？」
梨乃は優しく、強く微笑んでそう言った。
「私は玲央が好きだから、玲央の恋を応援したい」
「……」
「でもね、陽愛」
