学級委員長としても、この二人の中を見過ごすわけにはいかない。

すこしでも仲良くなってもらいたいんだけど…

そのために何をしたらいいかわからない。

どうしたものか…。


ごちゃごちゃと考え、頭の上にはてなマークを浮かべていたときだった。


「人の所有物に手ェ出してんじゃねーぞ」


さっきよりも、低くなった猫くんの声に。

どきりと胸が鳴った。


猫くんの言葉にぴくりと眉を動かした玲央くんは。


「……誰が、誰の所有物だって?」


玲央くんの声もまた、先ほどよりも低くなって。

二人を取り巻く空気が重くなっていく。


「ちゃんひなが、俺の」

「っ!?」


その言葉と共に、猫くんに肩を引き寄せられる。

玲央くんと並ぶと小さく、華奢に見えるのに、


どうしたって男の子だ。