──運動会のあと、席替えをしてしまって、あたしとひかるが話す機会はほとんど無くなった。
リレーのとき、ひかるの声があったから頑張れたのに。
「ありがとう」も言えずに終わってしまった。
ひかると交わす言葉が、全く無くなってきたころ。
4年生になった。
4年生になると、委員会やクラブ活動があり、とても楽しみにしていた。
4年生の1学期は何事もなく、平和に過ぎていった。
2学期になってからちょっとずつ、あたしは女子のめんどくさい世界にのめり込んで行った。
「りほちゃん、昼休み一緒に遊ぼーよ」
1年生のときあたしが嫌われている原因になった、クラスのリーダー的女子、絵里奈(エリナ)ちゃんにあたしは最近よく絡まれていた。
あたしとえりなちゃんの家が近くて、登下校のときに喋ったりすることが多くなったからかもしれない。
「りほ、ひーちゃんと一緒に遊ぶ約束してるの」
あ、またやってしまった。
えりなちゃんみたいなリーダー女子に合わせなくては。
また嫌われてしまう…。
「ご、ごめ…「じゃあひよちゃんも一緒に遊ぼーよ」」
あたしの言葉を遮られて言われたその言葉に、あたしはとてもビックリした。
えりなちゃんがそんなこと言うなんて、思っていなかったから。
「ひよちゃん、それでもいい?」
「りーちゃんがいいならいいよ。あ、でも先に行ってて」
ひーちゃんにそう言われて、あたしはえりなちゃんと先に校庭に出ていた。
えりなちゃんが行った場所には、同じクラスの女子たちがみんな集まっていた。