「……二週間前?」



『…あ、だから最近早めに帰ってたんですね!納得いきました!』



「緋代、納得しちゃダメ。」



「あ、どうせなら緋代と恵、来る?」



「…それは行く。」



『えっ』



「…緋代、これはめったにないチャンスよ。これでアイドルの写真を撮って売ったらとんでもないお金が手に入るのよ!」




『…お…金…?…行きます。』



「…私、お金で動かされる緋代もヤバイと思うよ。」



『…今だいぶ家計に困ってます…。』



「緋代の家って七人家族だよね。多いよね。」



『私が長女だからしっかりと働かなきゃいけないんですけど…母がまだ働かなくていいと言ってて…でも無理しすぎていつ母が倒れるかわからないです。…やっぱりバイト入れましょうか…。』




「でも確か私らの学校ってバイト禁止じゃなかったっけ?」




『大丈夫です。特別な場合のみOKだそうです。一昨日、先生に聞きました。』



「凄い目が光ってるよ。」



「そういえばお父さんは?」



『…借金残して消えました。』



「…ごめん。」



『いえいえ!事実なので!それにもう…というか全く引きずってません。今はお金のことに夢中です。』




「割とシビアだね。」