「…そうだな…茜と氷月が中学、高校に入学したからな、多分今年が一番キツイ時期かもな。」



『入学金とか授業料とか…でも二人とも頭良いから奨学金とかでいけないかな…でもどっちにしろ返さなきゃいけないんだよね。…やっぱバイトしようかな…。』



「…その事なんだが。」



『え?』



「お前、芸能界に興味は無いか?」



『…えっ待ってどういうことえっ…私芸能人になるの…?』



「いや、そういうことじゃなくて…主に裏方…ていうか芸能マネージャーに興味はあるかって話なんだ。」



『あ、そうなの…良かった。…でも、育児と家事が…。』



「まるで母のよう。」



『ほぼ母代わりなんだけどな兄さん。』



「でも出来るだけ代わってくれるんだろ?氷月と茜が。」



『…いや、でもまだ不安だし…やってくれるのは有難いんだけど、怪我とかしたら…』



「…そうだな。それは俺も不安だ。」



『…ちなみにというか…時給はおいくらでしょうか。』



「最初は大体10万から15万。」



『…それもしかして危ないやつ…?!』



「いや危ないやつじゃないから。むしろ兄が妹に危ない仕事勧めてどうしろってんだよ。」



『確かに。』