「いいか…我々はこのドルアーカ大陸の政府からお前の確保を命じられている。」

「国からの依頼ってことは、お前は相当なことをしたんだろ?」


「さあ?覚えがないわ」

「へッ!そうかい…」


「おい!あとどれくらいだ?」

「ハッ!正午には到着する予定なので、あと半日ほどかと…」



「ハハ…お前もあと少しで終わりだな」

「…どうだ?今から俺に媚びればお前を差し出さないでやるぜ?」

そう言いながらその男は緋色の髪に手を伸ばした…



バシッ!

「結構だわ、あんたに媚びるくらいなら自分から行くもの。」


「チッ!ムカつく女だなっ!!」


車は高野を走り続けている。