「…俺たちも行こうぜ!」
「…ああ、このまま許しちゃおけねえな!!」

「レイラちゃんを助けるんだ!!」

「おおー!!」


みんなも同じ気持ちだった。当たり前か。あんな人たちにレイラおばさんを連れて行かれて良い訳がない!!



                                  「…お前らはだめだ。」           工場長は静かに言った。
「え?」


「どうしてですか!?」
「俺たちもレイラさんを助けたいです!!」


           「…良く聞け。ここで俺たちが全員奴らを探しに行ったとする。じゃあ明日からこの街の人々の生活はどうなる?」

           「この街の水道は俺たちの工場の動力なしで水が出るのか?機関車は俺たちの整備無しで動くのか?」


「それは……」


従業員たちは下を向いた。


「いいか、お前らはこの街の人々全員の命を背負ってるんだよ。俺みたいに上っ面だけで仕事してるやつとは違うだろ?だから、お前たちは連れて行けない。」


「そんな…工場長が一番みんなのことを思って仕事してるじゃないですか!…」                   一人の従業員がたまらず声を出しだ。