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「あれあれあれ?桃ちゃん?」
ペンキの色を選んでいると、横から聞き覚えのある声がして振り向く。
えっ。
なんで?
「わー!やっぱり桃ちゃんじゃん!どーしたのこんなところで」
目をキラキラさせながらこっちにやってくるあの如月先輩の幼なじみ野村先輩。
どうしたとはこっちのセリフだし。
まさかこんなところで、大好きな人の幼なじみに会えるなんて。
「流星さん、俺もいますけど」
「あ、快くんいたんだ」
うっ、何これ、デジャヴ。
「流星さん、なにやってるんですか?俺たちは体育祭の旗作りの材料買いに来てて」
「え、桃ちゃんもしかして実行委員なの?」
「俺のこと見えてない設定どうにかならないですか」
「あははは!ごめんごめん、泣くなよ快〜。可愛い弟はいじめたくなっちゃうんだよぅ〜!」
「弟じゃないですから。気持ち悪いです。離して」
野村先輩が飯田の肩に手を回して戯れ合う光景を見て、飯田があの野村先輩と知り合いだって言うことにまだ驚きを隠せない。