(あるところに、素直になれない女の子がいました)

彼女は自分の気持ちを伝え、大切な友達ができました。



(あるところに、一番になりたかった男の子がいました)

彼は一番よりももっと大切な、かけがえのないものを知ることができました。



(あるところに、全てを諦めた男の子がいました)

彼は大好きな彼女のために、怖くても、前に進むことを選びました。



(あるところに、一人ぼっちが嫌で、寂しくて、辛くて、もうどうしようもなくて)


でも、それでも、


(優しさに支えられながら、自分自身と向き合った女の子がいました)



感謝してもしきれなくて、何度ありがとうと言っても足りないぐらいの勇気を、私はみんなにもらった。

今、隣にいてくれる彼方にも……


見ると、鬼龍院くんとセレナちゃんの喧嘩はまだまだ終わりそうになくて、それを遠目で見守っている彼方が隣にはいた。