「なんでって、一緒に登校したかったからに決まっているだろう!!」

「わたしもよ! 一人で登校なんて寂しいんだもの!!」


バーン! と効果音がつきそうな感じで、二人は腕を組んで何故かどや顔をしている。


「普通ここは気をつかって、柚月と二人っきりにさせてもらえるところじゃ……」

「甘いな一色クン。それに、昨日の帰りは二人きりにさせてやったんだし、それで満足したまえ!!」

「そうよ一色彼方! 柚月さんと四六時中ずっと二人きりでいられるなんて思ったら大きな間違いよ!!」

「……はぁ」


ため息をつき、どうしようと頭を抱える彼方。

そんな彼方を「まぁまぁ」と言って私はなだめた。