「……俺も……俺も、柚月が大好きっ」
今にも泣き出しそうな、嬉しそうな顔で、彼方はコテンと私のおでこに自分のおでこをくっつける。
うわわっ、顔近い……。
「彼方……っ」
「どうしよう、柚月に好きって言ってもらえて……なんかもう嬉しすぎて、本当にどうしよう」
「だ、大丈夫?」
「大丈夫じゃない、かも」
窓の外ではまだまだ後夜祭は続いているが、こんな状況じゃあどちらも落ち着いて後夜祭を見ることはできなさそうだ。
まあ、来年もまたあることだし。
「柚月、好き……本当に、大好き」
「ふぁっ」
ツーッと彼方の指先が私の首筋を上へと撫でていき、ゾクリとした感覚が身体中を走る。
そのままその指先は、私の唇をふにふにとつついた。
「……キス、したいな」
「っ!?」
彼方の一言で私の体温がさらに急上昇したことは、言わなくても分かるだろう。
キ、キキキ、キスっ!?