私が初めて彼を見たのは、桜舞う四月───高校の入学式の時だった……
「──式辞。新入生代表、羽莢玖悟(ハネサヤ キュウゴ)」
壇上へと向かう彼に、体育館内が僅かにざわめいた
さらりと靡く黒髪、綺麗に背筋の伸びた長身、そして整った顔立ち
まるで、おとぎ話の世界から飛び出してきた王子様のようなその風貌に、きっと、その場の誰もが目を奪われたことだろう
そして私も例外ではなく───
スラスラと式辞を述べる彼の声を聞きながら、その羽莢玖悟という存在から、目を離すことができなかった───
「──式辞。新入生代表、羽莢玖悟(ハネサヤ キュウゴ)」
壇上へと向かう彼に、体育館内が僅かにざわめいた
さらりと靡く黒髪、綺麗に背筋の伸びた長身、そして整った顔立ち
まるで、おとぎ話の世界から飛び出してきた王子様のようなその風貌に、きっと、その場の誰もが目を奪われたことだろう
そして私も例外ではなく───
スラスラと式辞を述べる彼の声を聞きながら、その羽莢玖悟という存在から、目を離すことができなかった───