「どうしたの?」
と聞く間もないまま席替えをして、私たちの席はまた離れ離れになった。
毎日悠太との会話に花を咲かせていた私は、寂しくてつまらない日々を送った。
とはいえ、塾が一緒なので毎日話してはいたのだが。
あるときココロと見た映画に、こんなセリフが出て来た。
「私は気持ち隠さないで告るよ。
だって振られたとしても将来ユキトと笑い話にしたいもん。
今隠してたらそんな話題だってないんだよ。
告らないのが卑怯だとは言わないけど……振られても自分が何もなかったかのように普通に接したら、いつかまた戻れると思ってるから」
親友に告白するという意思を伝えた時の台詞。