新学期になると、私と悠太に対する冷やかしは無くなっていた。



私が浮くこともなく、何事もなく毎日は過ぎていった。


一年の時のことをなかったことのように話しかけてくる女子は、





「あのときは私たちも子供だったから」





と笑う。



被害者にとってトラウマになるような傷でも加害者にとってはなんてことないもの。



そんなことは実際によくあることだと身をもって知った。