気がついたら無意識に悠太に対する仕草を意識してたり、ココロ達と遊ぶ時とは違った服装をするようになっていた。
女子を勉強するためにそれなりに読んでいたファッション誌や少女漫画のおかげで、自分が恋していることは自然とわかった。
でも、弱い私は友達を続ける。
何も思ってないかのように笑って過ごす。
話せなくなるより、友達のままいる方がいいと思ったから。
たまにココロ達と遊んだりショッピングをして、カフェで最近できたという彼氏の惚気を聞くぐらいで、夏休みの半分以上を悠太と過ごした。
小さいながらに勉強に力を入れてくれているこの塾は、8月半ばに勉強合宿を行った。
そこで、また、悠太と暁色の空を見た。
いつか虫取りをした時のような空の色。
薄い紫がかった空だった。