そう聞かれてわたしの動きが止まってしまったのは、悠太が好きだからではなかった。



(どうしよう……やってしまった)



また一人になるんじゃないかという焦りだった。



「ちがうよ!悠太は小学生の頃によく遊んでただけだって」





この頃はまだ、好きという恋愛感情を知らなかった。




コ「なぁ〜んだ、そうなんだ!悠太くんと綾音お似合いだと思うよぉ〜」




ふふっと笑いながら話すココロに(よかった)と安心してしまった。







この席のまま終業式を迎え、私たちは夏休みへと入ることになる。