「すまないが、このお金は受け取れないよ。」



まーた始まった。



「受け取ってくださいよ! そうじゃないと、古田さんも受け取ってくれませんよ?」



「そうは言っても、さすがにこれはもらえないよ。」



「じゃあ、もう一度古田さんに品物を渡せばいいんです。あ、でも高いものはいけませんよ? 瀬戸物とか巻物とか、絶対ダメですからね!」



「それなら!」いきなり橘の妹が口を開いた。



「私のメアドとかじゃ……ダメですか?」



「メアド……ですか?」



……この妹、もしかして古田のことを。