「じゃあ、籠を返してもらえますか?」



「ああ、わかった。その代わり……ちょっと目をつぶって、両手を出せ。」



「へ?」



言われた通り目をつぶって、両手を出した。



「こ、こうですか?」



「はいよ! 持て!」



「な、何してるんですか。つ、冷たいじゃないですか……。」



え? 冷たい?



恐る恐る目を開けると……チュウ……。



「ギャー! ネ、ネズミ! 冷凍ネズミじゃないですか! き、気持ち悪い……こいつら食いついてきませんか!?」



「大丈夫だ。死んでる。さあ、ボランティア部の部室に案内しろ。」