「何か用ですか?」



「ああ。オレは生物研究部の3年の林半次だ。」



3年生か。どおりで見たことないわけだ。



「で、何か買いますか?」



「ああ。まあ、とりあえずこれを見ろ。」



「どれっすか?」



「これだ。このまむしだ。」



「まむし?」



林という男が指したゲージには、体長が2メートルほどありそうなまむしが横たわっていた。



「はあ。よく寝てますね。」



「ふんっ、違いない。生涯起きて来ねえよ。」



「へ? どういうことですか?」



「死んでるんだよ。」