「それじゃ、先に行くわよ? いい? その時計を必ず持ってくるのよ。」



「ちょっと待って! なんで私が持って来なきゃいけないわけ?」



「私、今日荷物多いから。」



「えー、こんな重いもの、私一人では無理だよ……。」



「知-らないっと。」



円お姉ちゃんは、逃げるように家を出た。



「もう! めんどくさいな、ホント。」



あーあ、めんどくさい。