オレは、すっかり準備を済ませて、玄関のドアを開けた。



そう言えば、久しぶりの空だ。



「んじゃ、行ってくる。」



「いいかい? くれぐれも学校でケンカなんかするんじゃないよ? ちゃんと真面目に学校に行って、勉強するんだ。大学は無理でも、就職くらいはしておくれよ? いいかい? 気を付けてね!」



母ちゃんのうるさい声に押し出されるように家を出た。