見ると、おばあさんが匍匐前進していた。 どこかしんどそう。ただのしかばねのようだ。 「だ、大丈夫ですか?」 「だ、大丈夫です。大丈夫……うほっほっほっ……。」 大袈裟で、でも、どこか嘘っぽくない咳。 「ほ、本当に大丈夫ですか!?」 「だ、大丈夫ですよ……おっほっほ! ごっほっほ……。」 「大丈夫?」と訊けば、大抵が大丈夫じゃないことを、私は知っている。