学食へ行くと、部活前の修行僧どもがいるくらいで、割と空いていた。 今なら並ばなくてもいい。 「ラッキー!」 レジに向かおうとしたら、一人の男子が割って入ってきた。 「よ! 悪いね。あ、お姉さん! かつ丼くださいな!」 「はーい!」 ……なんだ、こいつ。オレを桂春樹と知っての振る舞いか? しかも、このオレのナリを見て物怖じ一つしないで、割り込んできやがった。ボコボコにしてやろうか。