20XX年11月某日ーーー。
秋が一層深まり、紅葉が深まった季節になった。
今日も、”自分とは何か?”と問い詰めて何処かを歩いている。
群馬県の高校から鳥取の大学に進学後、彷徨いながら何とか仕事に就けたが、高校大学の同期が次々と結婚していく中で、自分だけ一切恋愛に目を向けず、事務員として東京で働きながら、趣味であるアニメ鑑賞・イラスト描写を楽しむ日々だ。
そんなある日、私は何処かの神社を歩いていた。
学生時代、鳥取市内のプロテスタント教会で受洗し、クリスチャンになった私。
だけど、実家は真言宗で、通っていた高校が浄土宗だった為か、神社仏閣も好きだった
「一体、私は何処の神社を歩いてるんやろぅ?」
私は殆ど群馬県で育ったけれど、母が大阪出身で、自分も一応生まれは大阪だから、普段の会話は殆ど大阪弁で話している。
鳥取の大学に進路決定した際、「そんな遠い大学に進学して大丈夫なの?」と、担任は勿論の事、多くの教師から心配されたけれど、自分がどうしても学びたい事が出来る大学が鳥取にしかなかったから、そこに進学を決めた。
ただ、今回に限っては何処の神社を歩いているのかが全然分からず、自分が一体何処に居るのか、通りすがりの人に聞いても分からない状況である。
群馬でもない、大阪でもない、鳥取でもないーーー。
このままでは、”自分の居場所”其の物が危うくなってしまうかもしれない!
余りにも考え込んでしまった挙句、私は目眩を感じる様になってしまった。
「あかん...もう、自分は何処にも居場所がないんや・・・
このまま倒れ込んじゃうしかないんや!!」
目眩は益々激しくなり、神社の境内の階段で足を滑らせてしまいそうになったその時ーーー。
「碧ちゃ~~~ん!」
誰かが私を叫ぶ声がし、私はハッと目覚めた。
でも、今までに聞き覚えが全くしない、若い男性の声だった。
「頼むから、今直ぐ僕の傍に来てくれ!」
誰の声か分からないけど、取り敢えず、彼の声がする方向に向かって歩き始めた。階段を下り、ゆっくりと進む。
「待って!もうちょいでそっち向います。」
歩くに連れ、私を叫んだ彼の姿が見える様になった。
彼は、とっても大きな時計台のキャンパスの前に立っていた。
どうやら、彼はこのキャンパスで学んでいる大学生らしい。
「貴方が碧ちゃんですね?」
「は、はいーーー。
し、失礼ですけど...私の事呼びましたでしょうか?」
「実は、僕はずっと貴方を探してました!」
「えっ!?」
初対面でありながら、思わずグサッとなる告白を受けてしまい、以降、一声も出せなくなってしまった。
そして、何時の間にか私はベッドの上で目を覚ましていた。
「時計台での出会い、結局は【夢】やったんや・・・」
夢で彼に出会えた事が現実になれば幸せだけれど、それは限りなく不可能に近いだろうし、恋愛に成功する自信なんて尚更ない。
取り敢えず、夢の時間とは暫くおさらばして、私は出勤の準備をした。
秋が一層深まり、紅葉が深まった季節になった。
今日も、”自分とは何か?”と問い詰めて何処かを歩いている。
群馬県の高校から鳥取の大学に進学後、彷徨いながら何とか仕事に就けたが、高校大学の同期が次々と結婚していく中で、自分だけ一切恋愛に目を向けず、事務員として東京で働きながら、趣味であるアニメ鑑賞・イラスト描写を楽しむ日々だ。
そんなある日、私は何処かの神社を歩いていた。
学生時代、鳥取市内のプロテスタント教会で受洗し、クリスチャンになった私。
だけど、実家は真言宗で、通っていた高校が浄土宗だった為か、神社仏閣も好きだった
「一体、私は何処の神社を歩いてるんやろぅ?」
私は殆ど群馬県で育ったけれど、母が大阪出身で、自分も一応生まれは大阪だから、普段の会話は殆ど大阪弁で話している。
鳥取の大学に進路決定した際、「そんな遠い大学に進学して大丈夫なの?」と、担任は勿論の事、多くの教師から心配されたけれど、自分がどうしても学びたい事が出来る大学が鳥取にしかなかったから、そこに進学を決めた。
ただ、今回に限っては何処の神社を歩いているのかが全然分からず、自分が一体何処に居るのか、通りすがりの人に聞いても分からない状況である。
群馬でもない、大阪でもない、鳥取でもないーーー。
このままでは、”自分の居場所”其の物が危うくなってしまうかもしれない!
余りにも考え込んでしまった挙句、私は目眩を感じる様になってしまった。
「あかん...もう、自分は何処にも居場所がないんや・・・
このまま倒れ込んじゃうしかないんや!!」
目眩は益々激しくなり、神社の境内の階段で足を滑らせてしまいそうになったその時ーーー。
「碧ちゃ~~~ん!」
誰かが私を叫ぶ声がし、私はハッと目覚めた。
でも、今までに聞き覚えが全くしない、若い男性の声だった。
「頼むから、今直ぐ僕の傍に来てくれ!」
誰の声か分からないけど、取り敢えず、彼の声がする方向に向かって歩き始めた。階段を下り、ゆっくりと進む。
「待って!もうちょいでそっち向います。」
歩くに連れ、私を叫んだ彼の姿が見える様になった。
彼は、とっても大きな時計台のキャンパスの前に立っていた。
どうやら、彼はこのキャンパスで学んでいる大学生らしい。
「貴方が碧ちゃんですね?」
「は、はいーーー。
し、失礼ですけど...私の事呼びましたでしょうか?」
「実は、僕はずっと貴方を探してました!」
「えっ!?」
初対面でありながら、思わずグサッとなる告白を受けてしまい、以降、一声も出せなくなってしまった。
そして、何時の間にか私はベッドの上で目を覚ましていた。
「時計台での出会い、結局は【夢】やったんや・・・」
夢で彼に出会えた事が現実になれば幸せだけれど、それは限りなく不可能に近いだろうし、恋愛に成功する自信なんて尚更ない。
取り敢えず、夢の時間とは暫くおさらばして、私は出勤の準備をした。