「あの子供たちには関わらんのが賢明さ、旅の人よ」
「分かってますって!」
そう言いながらも歩みを止めなかった。

だって、彼女たちがいる学園こそが僕の仕事場になるのだから。

道に植えられた名前も知らない花が風に吹かれて大きく揺れる。

おじさんは1人、誰もいなくなった広場で、若者の歩み去っていった方をじっと見つめていた。