学が目を覚ますとそこは自分の部屋のベットの上で、頭には少し氷の溶けた氷のうがおいてあり布団はキチンと肩までかけられていた。

ゆっくり体を起こせば、怪我を手当てされたメガネのない龍司がいつも自分が勉強する机の椅子に座り、七緒はその後ろにそっと立って神妙な表情で自分を見ていた。

『龍司、その怪我……やっぱりあれは夢じゃないんだ…』

龍司の怪我を見て改めて学はあの出来事は夢じゃないと再確認した。

『学、すまない……』

『あのね、がっくん』

『七緒、俺から話す。』

七緒を止めて龍司が話出した。


『すべての始まりは20年前にさかのぼる…あれは七緒と俺がまだ生物学者として研究員をやっていた頃の話だ。』



ー20年前ー