するとその人はガシッと私の腕を掴みこう言った
「そんな顔してるお前を放っておける訳ねぇだろ」

そういうあの人の顔は本気だった

「"そんな顔"ってどんな顔ですか？」

「なんかこの世の全てに失望してるような顔？」


あながち間違ってないような...


「話ならいくらでも聞くよ？」
優しく微笑み、彼はそう言った


"この人なら話せるかも"
今出会ったばっかの人にこんなことを思うのはおかしいかもしれない

でもそんな風に思わせる不思議な雰囲気がその人にはあった




「実は...」



私はこの人を信じてみることにした