「慶さん…好き、大好き。
もっと、ぎゅってして」


「甘えん坊だな。やっぱガキ」



ハハッと笑いながらもあたしの言う通りぎゅっと強く抱きしめてくれる慶さん。



「ガキでいいもん…慶さんがそばにいてくれるんだったらなんだっていいや」



大好きな人のそばでいれるならもうなんだっていい。


もう慶さんしか見えない。
他の人なんて眼中に無いよ。



「あんまかわいーこと言うな。
俺だって理性保つの大変なんだからな」



ずっと、こうしていたい。


ずっと、慶さんに抱きしめられて
彼の香りに包まれていたい。


あー…また慶さんのことが好きになっていく。

この想いはもう止められない。


慶さんがカッコよすぎるのがいけないんだからね。



「あっ、そうだ。思い出した」



体を離して、そう言った慶さん。

何を思い出したんだろう。



「三分で用意できなかったよな?」


「げっ…!」



そういえば、そんなこと
言われていたような…?


もう!賢くないくせに
こういうのだけは覚えてるんだから!