…また、あの夢だ。
「 顔…見えなかったなあ 」
起きたばかりの独特なかすれ声で呟く。
時々、同じ夢を見ては
あともう少しで顔が見える、というところで
目が覚めてしまう。
あの小さな男の子と女の子は
実際に存在する子なのだろうか。
それとも
私の夢の中で造られた子なのだろうか。
いつからか私は、この夢に
もどかしさを感じるようになった。
「 …起きなきゃ 」
まだ鳴っていない目覚まし時計の
スイッチをオフにして
私はベッドから起き上がった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…