少女警官チカコ 第5話

私は未成年、中卒の警察官!

それでも事件を簡単解決!

私の夢は、立派な警察官になること。


私若いから、警察官だって一般人は信じてくれない。


あら、双子誘拐事件が終わってすっきりしたと思ったけど?


今回も事件解決!
最近、よくキレイな女性を見る。

今日も見かけた。

彼女は交番の前に立っていた。

いつも警察署や交番の前にいる。

何か困っていることがありそう。

あいかわらずキレイ。



今日は水色のワンピースに、白いサンダル。

頭には白に青い水玉のカチューシャ。

耳には紺色ガラスのピアス。

漆黒のロングヘアが風でなびく。

化粧はしている。

赤いリップとチーク。

明るめのファンデーション。

目はぱっちりメイク。
化粧で作っているのか、もともとなのかはわからないけど、鼻が細く高い。


なんか見た目からすると、お金持ち?

これから夜仕事するような?


かなり目立つ。昼のファッションとはいえ言いがたい。

なんか気になる。

仕事中よく見るから。


時間があったら、声をかけよう。
私は先輩で警部の田橋さんに、その女性について説明した。


「あやしくないですか? 警察署や交番前うろうろしまして。」

「確かにそうだ。だが、うーん。」

「声がけしたほうが……いいような。」

「その女性、新しく採用された交番勤務のヤツの交際相手かもな。無視しろ。」

「えー! あっ、すみません。」


この会話がなかったら、世界は変わる。
あの女性、後輩の彼女?

私は、絶対違うと思う。


身の危険を感じて、警察官の前に立って、事件とか起きてもすぐ警察官が見て助けてくれると考えた?


私は、女性に声をかけなかったことを後悔してしまう。
最近、地元で小規模なミスコンがあった。

アイドル活動をしている20歳がトップが決まった。


それが問題。


トップになった人が、あの美人さんではないか!


びっくりした。


名前は羽柿 璃倫さん。

変わった名前。


ハガキ リリンさんと読む。

ハーフかも。


日本人顔っぽくない。


確かに私が18年で見て生きたなかで、いちばん美人。

ミスコントップにふさわしい。

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