どうも!私、水川菜奈13歳です!
ついに、ついにこの日がやってきた!
今日は始業式なんだ。つまり、クラス替えがあるってこと!
私、実を言うと今のクラスあんまり好きじゃなかったんだ。
なんか真面目な子ばっかりでさ、ちょっとつまんなかったんだよね。
そんな1年1組とももうおさらばよ!
私が部屋でニヤニヤしていると、急にドアが開いてお姉ちゃんが入ってきた。
「...何ニヤニヤしてんの。さっきから呼んでるでしょ!ご飯できてるわよ!」
「あっそうなの。今行く!」
急いで下へ降り、ご飯を食べていると、洗濯物を干し終わったお母さんが、中へ入ってきた。
「あら、なな。おはよう。」
「おはよー。」
「今日はクラス替えねぇ。」
「うん!」
あぁ、だれと同じクラスかな?
すっごく楽しみ!!
〜ピーンポーン〜
インターホンの音を聞き、慌ててお母さんが出る。
「ななー!ちえちゃんが迎えに来てくれたわよー!」
お母さんが玄関で叫んでいる。
え?!やっば!
ちえは、私の幼なじみで親友。
毎朝、迎えに来てくれるんだ。
待たせるわけにはいかない!
残ってるご飯を口に押し込み、ダッシュで歯を磨く。
「お待たせー!」
外に出ると、ちえが待ちくたびれたという顔で立っていた。
「やっと出てきた。さぁ、早く行こ!」
ちえは私の手を取り、イキナリ走り出した。
「ちょっ、ちょっとまってよぉ!」
「待たない!」
走り始めて約3分後。
やっと校門が見えた。
幸い、私の家は学校のすぐ近くなので一瞬で着いた。
クラス発表の紙は玄関に貼られている。
ちえと一緒に、ドキドキしながら2年1組から見ていく。
「あっ。私、1組だ。」
ちえが言う。
1組に私の名前はなかった。
「えーっ!クラス離れちゃった!」
私が叫ぶと、ちえは泣きそうな顔になって、
「クラス離れたけど、これからも仲良くしようね!絶対絶対だよ!!」と私の手を握りしめる。
「もちろんだよ!絶対仲良くしようね!」
「ななぁ!」
「ちえぇ!」
私達がギュッと抱き合っていると、前からきたイケメンに
「...邪魔。」
と迷惑そうな顔で言われた。
「あっごめんね。」
ちょっとイラッとしたけど素直に謝って、クラス発表の紙をもう1度確認しに行った。
私は、2年3組だったんだけど、仲が良い人とは誰1人同じクラスになれなかった。
あぁ、最悪だあ。
その後クラス発表の紙を一通り見て、ちえと一緒にトボトボと始業式が行われる体育館に向かった。