「あー、うん。まぁ、そういうのも理由のひとつかな」

「それ以外にも理由があんの?」

「家に帰って夕ご飯作ったりしないといけないし、何より、真樹が寂しがるから」

何とかしてこの誘いを断り切らなければ、私のゲームプレイ時間が数時間削られてしまう。

本当は、私がいなくて真樹が寂しがることもないし、真樹が、私が飲み会に参加することを嫌がるはずもない。私も真樹もあまり飲み会に参加しないのは、もちろん、ゲームのためだ。

しかし、この状況を何とかして打破したかった私は必死で真樹を理由に断り切ろうと試みたのだけれど。


「殆ど深川が理由なんだ?」

「まぁ」

「それなら、参加できるな」

「え?」

なかなか話が噛み合わずにいたかと思えば、予想外の言葉を発した清水に私はただ首を傾げた。


「今回の飲み会、深川も参加するらしいよ?」