「おはよう 凛くん。」
「おはよーん!」
私は少し気分が重たい。
めでたい日だけど…!
「どした?愛ちゃん。何か元気ない?」
凛くんが私の顔を覗き込む。
わぁぁあ!綺麗なお顔が目の前に!
いくら女の子っぽいとはいえ、綺麗な顔の男の子が目の前にあると顔が熱くなるのが分かる
「んー、ちょっとこの子熱あるみたいだから保健室連れてくわ(笑)」
「え、美波!?私熱なんて無「いいから早く!」
美波が保健室へと私を拉致した。
「美波何よ急に…」
「んー、少し休んでから教室来な。
ただでさえ成瀬くんのことで頭パンクしそうでしょ?保健室の先生探してくるから寝てな。」
とだけ言って 美波は保健室から出ていっちゃった。
はぁ。そりゃあ成瀬くんのことで頭いっぱいなのは事実だし、彼女いたこと知らなくてショックだったし。
うーん。HRまで少し時間あるから寝てよう…
__…ガラッ
「え。」
「お、佐藤じゃん。」
入ってきたのは成瀬くん。
ひょ、ひょえええええ、なんで今!?
なんで、入ってくるの〜汗
「どうした?具合悪いの?」
「いや、そういう訳じゃ…」
ふーん?と言いながら私に近付いてくる成瀬くん。
え、ちょ、近いよ!?近い!
「んじゃ何?サボり?なら俺とサボる?笑」
「へ?」
私の思考回路が停止中。
な、なぜなら成瀬くんが私の胸まである髪を指先に巻いてくるくると遊んでるから…!
「なんちゃってうっそぴょーん!笑
真面目な佐藤がサボリな訳ないよな。
っと、絆創膏どこだ〜?」
そう言って成瀬くんは離れていく。
さっきまで成瀬くんに触られてた髪がなんだかもの寂しい。
顔の熱が少しずつ引いていくのがわかった。
「怪我、したの?」
「ん、ちょっとね。あ、あった!一枚貰ってもバレねぇよな〜」
絆創膏を見つけた成瀬くんは一枚取って「んじゃな」って言って教室に戻った。
もう!あぁいうことするから勘違いするんだっての。