廊下を歩いてても、周りの女子のヒソヒソ話はおわんなくて。

でも、カナタは気づいてない様子。

っていうか一言も話してくれない。

「じゃあな。」

一言だけぶっきらぼうに言って、教室に入っていった。


私が教室に入ると、そこには同じクラスのカナタファンが待っていた。

「ミカちゃん、今日カナタくんと登校してたよね?」

「女子、全員敵に回したくないんなら、やめなよ。」

「急に登場してきてカナタくんとるとかありえないから。」

どんっ

「あんたたちなんなの?聞いてれば、自己中なことばっかいって、ミカをいじめて。
女子、全員が敵に回るわけないじゃん。私はミカの味方だし。。」


『サーヤ…』

「ほら、ミカこっちおいで。
 あんたら、次なんかミカにやったら、カナタくんに言っとくからね。」

「な、なによ、サーヤ!」

そう言って女子たちはにげるように散らばっていった。

『サーヤありがと…』

「なーに言ってんの!
 友達として当たり前のことをしたまでよ。」


サーヤのおかげで、この時はおさまったけど、

まだまだ、この先に待ち受けている私への試練はたくさんあるのでした。